つい最近、来日したイヴァン・リンスが最近聴いている音楽のひとつに、アカ・セカ・トリオをあげていた。資料によるとアカ・セカを含む新世代フォルクローレの潮流というものがあり、このクリバスの音楽もその潮流に加えられるべき音楽だという。ネオ・ジャズもそうだが、そのパラダイムを構築し、状況を刷新した技術が何なのか詳細な説明や理解のようなものはないまま、新しい潮流が世界の音楽業界の中では毎夜生まれる。そんなことはどうでもいいのかもしれない。ただ中南米にある新しさはアンサンブルのあり方やリズムの変化によるケーデンスの変化などネオ・ジャズ以上にイディオムの進化へ向かう兆しは明らかなようだ。