イーサン・ジョンズと組んだカヴァー・シリーズも、残念ながらこれで終焉を迎えるようだ。今回のスーツケースにはブルーグラスやカントリー・ブルースほか、いつにも増して土臭い音を詰め込んでいるが、イメルダ・メイとデュエットしたミルク・カートン・キッズ曲など妖しく黒光りする歌声はもちろん健在。絶妙な老け感の演出がかえって御仁の強靭な生命力を知らしめる結果に。名シリーズになったな~と思う。