心の桜が満開の鋼鉄連載〈OSHIETAL〉。今回は、10枚目のニュー・アルバム『Jomsviking』がソニー経由で世界リリースされた(USのみ引き続きメタル・ブレイドから)、スウェーデンのアモン・アマースをオシエタル! 88年に前身バンドを結成し、91年にヨハン・ヘッグ(ヴォーカル)を迎えて再出発。当初はグラインドコアデス・メタルな音を鳴らしていたようだが、98年にアルバム・デビューを果たす頃には北欧フォークの要素を打ち出すようになり、ヴァイキング・メタルの代表格へと成長するのである。そして欧米の名立たるフェスに加え、日本にも〈LOUDPARK〉や〈KNOTFEST〉で来てくれたよな!

AMON AMARTH Jomsviking Metal Blade/Sony/ソニー(2016)

 さて、新作の話をしておこう。今作は初のコンセプト盤で、実存した盗賊団をモチーフにしている。総合演出を担当するのは、メガデスオーペス作品で手腕を発揮したアンディ・スニープ。おどろおどろしい語り口調の歌声とクサい速弾きギターを核としたパワフルな楽曲群――それらをアンディらしいメリハリのあるミキシングでまとめ、大河ドラマもビックリの〈悲劇と愛と復讐の物語〉を描いている。昨年発表の『Noita』が好調のコルピクラーニ、新作をレコーディング中のチュリサスほか、ヴァイキング野郎の話題が絶えないなか、『Jomsviking』がその人気の決定打になるはず! つまりコレを聴かずしてメタルをカタルべからずなのだ!