INTERVIEW

NATHAN EAST 『Nathan East』

数多くの有名曲を支えてきた男の、初のソロ・アルバムにビッグネームが集結!

NATHAN EAST 『Nathan East』

 ネイザン・イーストの名前を知らずとも、彼のベースサウンドを聴いたことがない人はいないのではないだろうか。参加したアルバムは優に100を超え、そのほとんどがビッグネームのメガヒットアルバムばかり。16歳のデビュー以降、マイケル・ジャクソンマドンナなどのポップスから、自身のバンドでもあるFourplayなどのジャズエリック・クラプトンロッド・スチュワートなどのロックまで、ベースという楽器が必要とされる現場において、40年間第一線で活躍してきたレジェンドである。最近ではグラミー賞を獲得したDaft Punkのヒットナンバー《Get Lucky》も彼のプレイだ。そんな世界の低音を支え続けてきた彼だが、意外にもソロ名義のアルバムは本作が初となる。

NATHAN EAST Nathan East YAMAHA MUSIC COMMUNICATIONS(2014)

 「デビュー以来、ずっとレコーディングやツアーでベースを弾き続ける毎日で時間がなかったんだ。でも今回、プロデューサーのクリス・ジェロヤマハ・エンタテインメント・グループとして米国でレーベルを立ち上げることになり、その最初の作品群の一人として、私が加わることになったんだ」

 彼とヤマハのコラボレーションは古く、氏のシグネチャーベースを作り続けている。そんな信頼関係の中から生まれたプロジェクトが本作だ。アルバム制作期間は8ヶ月間。激務の隙間を縫って7ヶ所のスタジオでレコーディングしたそうだ。しかもテイクを重ねた楽曲は全部で26曲。今回その中から選りすぐりの15曲が収録される。その楽曲の幅広さはまさに彼の足跡をそのものだ。

 「ひとつのジャンルに絞りこんで作品の幅を狭めたりすることはしたくなかったんだ。次の展開が予測可能な、ありきたりなアルバムにはしたくなかった。だから今までの幅広い音楽ジャンルを表現しながらも、その上に新しい要素を常に持ちこむようにチャレンジしたんだ」

 参加アーティストの豪華さもネイザンならでは。マイケル・マクドナルドサラ・バレリスなどのシンガーに加え、スティービー・ワンダーデヴィッド・ペイチエリック・クラプトンレイ・パーカーJr.など旧知の友人が華を添える。

 ベーシストのソロアルバムというと、ソロやテクニックでゴリゴリと押すアルバムが少なくはないが、本作は数々のセッションを通して培われた楽曲を活かすプレイが散りばめられており、時折聴かせるベースでのテーマやソロがなければ、ベーシストのアルバムとは気づかないかもしれない。音楽全体を大切にしながら、ベースへのこだわり、愛情も感じられる。そんな絶妙なバランスが気持ちいいアルバムだ。

タワーアカデミー
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