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連絡ノート
部室に置かれたキャンパス・ノートを覗き見しちゃいましょう!

KING CRIMSON Live In Toronto, November 20th 2015 Discipline Global Mobile(2016)

 ほう、こんな連絡ノートがあったとは、ついぞ知りませんでした。手慰み程度に我輩も筆を取ってみましょうか。まずは何を置いても紹介せねばならない、キング・クリムゾンの『Live In Toronto, November 20th 2015』(Discipline Global Mobile)。新編成後のライヴ・アルバム、しかもひとつの公演を完全収録した2枚組というヴォリュームに、興奮を禁じ得ません! 各時代から選ばれたセットリストも文句のつけようがなく、トリプル・ドラムを擁するハイテンションで緻密極まりない演奏には、最新型クリムゾンの真髄と可能性が詰まっておりますぞ。昨年の素晴らしい来日公演を思い出して我輩は感涙しきりです。

 

JANIS JOPLIN & FULL TILT BOOGIE Janis: Little Girl Blue Legacy(2016)

 続いては、ジャニス・ジョプリンのドキュメンタリー映画のサントラ盤『Janis: Little Girl Blue』(Legacy)。全盛期のレア映像を中心に、彼女の半生を描いた本編自体もぜひ拝見したいものですが、貴重なセッション音源や“Piece Of My Heart”の未発表ライヴ・テイクまで収録したこちらの銀盤も、ロッ研の諸兄ならば絶対に入手すべきですな。

 

THE SMALL FACES Ogden's Nut Gone Flake: Deluxe Edition Immediate/Charly/MSI(2016)

 そしてスモール・フェイセズの68年作を拡張した『Ogden's Nut Gone Flake: Deluxe Edition』(Immediate/Charly/MSI)も、聴き逃すわけにはいきますまい。アルバム収録曲の別テイク/別ミックス/別アレンジなどを搭載したDisc-2に加え、日本盤には詳細なライナーの対訳まで付いているのだから嬉しい限り。古き良きブリティッシュ・ロックの香気が漂うこの傑作に触れるには、格好の機会でしょう。

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CIRCLES Circles Mental Experience/ritmo calentito(2016)

 最後は知られざるドイツ産の電子ニューウェイヴ・デュオ、サークルズの83年作『Circles』(Mental Experience/ritmo calentito)。70年代のクラウトロックを思わせるフリーキーでミニマルなコズミック感覚を、金属的かつアグレッシヴなインダストリアル流儀で解釈したかの如き鋭角サウンドには、同地ならではの過剰な前衛魂が表出していておもしろいですぞ。 *戸部小伝太

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