ケラ&鈴木慶一のユニットによる2作目が、ゴンドウトモヒコ高田漣らのサポートのもとで完成。映画「君も出世ができる」のテーマ曲のカヴァーで幕を開け、ミュージカル調の変幻自在かつストレンジにねじれた楽曲が目まぐるしく展開する。〈戦後の高度経済成長期〉をテーマにしたという詞世界は、コミカルな趣だからこそ、2016年にズシンと重く響く。両雄の毒っ気が全開ながら、軽いノリのポップ盤に着地しているのが凄い。