日本にいながら、貴重な世界の音楽に出会えるフェス!

 毎年8月に富山県南砺市を舞台に開催されている国内屈指のワールド・ミュージック・フェス「スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド」。今年も世界各国のアーティストが南砺市に集結するが、その東京版「スキヤキ・トーキョー2016」が今年も開催されることになった。

 初日となる8月30日に出演するのはアフリカ各地からやってきた3組。まず注目したいのがトーゴ出身、ピーター・ソロ率いるヴォードゥー・ゲームだ。トーゴは実はハイチやニューオーリンズと並んでヴードゥー教の強い地。ピーターが慣れ親しんだヴードゥーの呪術音楽をアフロ・ファンクが織りなす怒濤のグルーヴが彼ら最大の武器だ。また、マダガスカルの高速大衆音楽、ツァピクのスターであるダミリーの来日にも驚かされた。ストリート発らしいガレージ感覚溢れるギター・ミュージックをまさか日本で体験できるとは! さらにはソマリランド共和国の伝統を歌う女性歌手、サハラ・ハルガンを中心とするサハラ・ハルガン・トリオも出演。ヒプノティックなリズムと味わい深い歌声が会場を異空間へと変えてくれることだろう。

 

ダミリーの2015年作『奪われたコブ牛』 収録曲“Hazo latsakandoha”
サハラ・ハルガン・トリオの2015年作『愛しきソマリランド』収録曲“Hobaa Layoow Heedhe” 
 

 2日目となる31日は南米からやってきた2組が登場。ベネズエラのセシリア・トッドは70年代から活動を続ける女性歌手で、今回はマンドリンやパーカッションなど4人のプレイヤーを従えたステージを披露。ベネズエラ伝統音楽の奥深さを堪能させてくれることだろう。もう一組はアルゼンチンのアカ・セカ・トリオ。アルゼンチンにおけるフォルクローレの新世紀を切り開いた重要グループの待望の来日である。フォルクローレのイメージを塗り替える美しいアンサンブルに酔いしれることができそうだ。

 なお、初日にはピーター・バラカンが、2日目には中原仁というお馴染みの2人がDJとして出演予定。「スキヤキ・トーキョー」でしか体験することのできない濃厚な音楽空間が渋谷の町に現出する2日間、両日とも必見だ。

 


LIVE INFORMATION

スキヤキトーキョー2016
○8/30(火)18:30開場/19:00開演《from Africa》
ヴォードゥー・ゲーム(トーゴ/フランス)
サハラ・ハルガン・トリオ(ソマリランド/フランス)
ダミリー(マダガスカル)
ピーター・バラカン(DJ)
○8/31(水)18:30開場/19:00開演《from South America》
セシリア・トッド(ベネズエラ)
アカ・セカ・トリオ(アルゼンチン)
中原仁(DJ)
会場:渋谷WWW
http://sukiyakifes.jp/