〈MINT CONDITION〉な面々はこんなところにも!

オリジナル・ラブ Light Mellow Original Love ポニーキャニオン(2014)

作品ごとに音楽性を変化させてきたオリジナル・ラブこと田島貴男。特に初期の彼は、ブルーアイド・ソウルアシッド・ジャズと共振した楽曲といい、スタイリッシュな伊達男ぶりといい、Suchmosの面々と近い匂いが。 *土田

 

JAMIROQUAI Emergency On Planet Earth S2(1993)

Suchmosが影響を公言し、“Blow Your Mind”のカヴァーも披露した重要バンド。70年代ソウルをグルーヴィーに再解釈した彼らが90年代に起こした新風は、2010年代のSuchmosにもフレッシュなまま継承されている。 *池谷

 

GREAT3 Richmond High ユニバーサル(1995)

タフなロック・バンドでありつつ、メロウなサウンドで男っぽい美学を表現する――GREAT3がデビュー作で示したスタイルは、Suchmosにもそのまま当てはめることができるのでは。ストリートに由来する不良っぽさも共通するか。 *澤田

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BRANDON COLEMAN Self Taught Brandon Coleman/BEAT(2015)

新世代ジャズ界が誇るLAの鍵盤奏者の初作。ヘッド・ハンターズジョージ・デュークらレジェンドからの影響を表しながら、多様な〈ブラック・ミュージック〉を横断する活き活きとしたセッションはSuchmosと共鳴しそう。 *池谷

 

MAROON 5 V Interscope/ユニバーサル(2014)

ソウルやファンク、R&Bからエレクトロニック・ミュージックまでをロックなアンサンブルに落とし込む5人組。本文では〈現代的なミクスチャー感〉の一例として挙げられているが、とりわけ本作はスタジアムに似合いそうなスケール感も備えている。 *土田

 

N.E.R.D In Search Of... Virgin(2001)

ネプチューンズを軸とする3人組が、マシーナリーなヒップホップとして発表した後にラウドなバンド・サウンドで出し直した初作。そのプロセスは、J・ディラの影響を受けつつ骨太なロック・バンド道を進むSuchmosと重なるような。 *澤田

 

PAUL WELLER Modern Classics Island(1998)

本文でSuchmosが挙げるオアシスから兄貴と慕われたことで、現在にまで至る英国代表のポジションを確立したポールさん。その根本がモッドなソウル・ボーイでもあるだけに、特に初期ソロ曲で見せたワイルドな男ぶりは隔世遺伝してるかも。 *出嶌

 

DE LA SOUL De La Soul Is Dead Tommy Boy(1991)

デ・ラ・ソウルトライブ・コールド・クエストをはじめ、90sのニュー・スクール・ヒップホップ勢によるジャズやソウルの引用センスはSuchmosにも影響を与えているはず。マッチョでない飄々とした佇まいも彼らと通じる。 *池谷

 

I Don't Like Mondays. Sorry コロムビア(2016)

リスナー層はまるで重ならないのかもしれないが、チャラいアティテュードをタイトな演奏力が支えた彼らの洒脱なサウンドは、別の地点を経由してSuchmosとも感応しそう。キリッとした眉毛のようなダンディズムが粋な意気がりを輝かせる。 *出嶌

 

LOS STELLARIANS Los Stellarians BBQ(2016)

細かいアレンジ云々はともかく、Suchmosが同時代勢と横並びにならない美点は衒いなく色気を纏った歌唱だと思うわけで。その艶は、往年のチカーノ・ソウル的な不良性を介してダロンドスミスらのカヴァーを歌う本作にも通じるものだ。 *出嶌