坂本美雨の初のコーラス作品は、すべての人へ向けた子守唄集。宮沢賢治の書いた“星めぐりの歌”や伊藤ゴロー“ノスタルジア”のカヴァーなど、女子聖歌隊CANTUSの何もかもを浄化するようなコーラスと共に紡ぐ清廉な響きには、家族の絆を育む名作絵本の如き温かさが。特に中学1年生のうららをフィーチャーした“pie jesu”の無垢な輝きといったら。どんな人も一瞬にして心穏やかにしそうな美しい作品だ。