年齢のせいでしょうか、暫く前からガツガツしたロックビートに耳が疲れてしまうことがありましてねぇ。若い頃は自分がこんなことを感じるようになるとは夢にも思わなかったのですが…。で、そんな時に手を伸ばすアルバムというのが幾つか僕のCD棚にささっています。例えばBRIAN ENOJON HASSELLといった環境音楽や反復音楽。クラウト・ロックの有名どころも少数ながら。…でもねぇ。そうした音楽を聴くと、どうやら僕は却って変に集中してしまうみたいで、だんだん眉間に皺が寄ってきちゃうのですよ。

そして何枚かのCDをとっかえひっかえ、あーでもないこーでもないとうろたえて、最後に落ち着くのは大抵この人達のアルバムになってしまうのです。

先日、上掲した2011年のライブの映像をDVDでリリースしたイタリアのグループ、PICCHIO DAL POZZOです。先鋭的なイタリアン・ロックを発表すべく設立されたGrog Recordsから1976年にデビュー。80年に2ndアルバムを出した後、解散。以降は長らく音信不通でありましたが、2001年に突如未発表音源をまとめた編集盤がリリースされ、2004年にはなんとも嬉しい再結成を果たしました。グループの中心人物はALDO DE SCALZI。同じくイタリアン・ロックの名バンドであるNEW TROLLSのメンバー、VITTORIO DE SCALZIの弟です。しかしNEW TROLLSが(雑食性の高さという共通点はあるものの)飽くまでロック・バンドであるのに対して、PICCHIO DAL POZZOはもっと得体の知れない、不思議な音楽を奏でる人達です。

これをカンタベリー・ミュージックのイタリア的解釈ととるのか、或いはジャズの亜流かアバンギャルド、はたまた現代音楽と捉えるかについて、正直僕には良く分かりません。精緻な構成と即興性を併せ持ち、変拍子ポリリズム、そして無調を駆使しながらも要所に大変人懐っこい旋律を配しているので聴いていてとにかく気持ちがいいのです。でろ~んと弛緩した心持ちで聴いても、それを許す間口の広さがあるとでも申しましょうか。

上記のDVDは自主盤のようですし、よしや手に入っても信号方式がPALなので視聴するのは非常に面倒臭いと思います。もし興味を持たれたのであればまずは76年の、セルフタイトルの1stアルバムを聴かれるのが良いかと思います。

…と、4回目のエントリーにして初めてtower.jpの取扱いタイトルへのリンクが叶いました。そういうの全然気にしないでいいって言われていましたが、内心ちょっとホッとしてたりしてw

まぁ、それはともかく。緻密な演奏と、決して単純とは言えない楽曲が醸し出す茫洋とした極楽感。これがPICCHIO DAL POZZOの肝であることに疑いはなく、あー、この人達も是非生で観たいなぁ…って、え? 来るの!?

http://www.rockinopposition-japan.com/

うひょ、こりゃ大変だ!