〈ネオ・クラウトロック〉とでも呼びたくなるようなドイツの若手バンドが放った新作。クラフトワークばりにリズミカルなシンセと、マニュエル・ゴッチングのような浮遊感溢れるギターを軸としたサウンドは、まさに硬派なクラウト流儀だ。一方で、メランコリックな歌唱が先導するメロディーはやたらポップ。曲によってはAORネオアコ的ですらある。この絶妙なミスマッチ感覚が強烈に個性的で、とてもおもしろい。