INTERVIEW

個性派集団SANABAGUN.が語る、二枚看板のコントラストが際立ったポップでドープな新アルバム『デンジャー』

メンバーのルーツや〈デンジャー〉な作品ガイド! Pt.2

高岩遼(ヴォーカル)

「小6の頃、USAフォー・アフリカの“We Are The World”をTVで観た。スティーヴィー・ワンダーが目的だったのに、サングラスおじさんの歌声を聴いたとき涙が溢れてきた。なけなしの小遣いですぐ買いに行ったアルバムがこの、レイ・チャールズ『The Definitive Ray Charles』(Rhino)。ブルースが、ゴスペルが、ジャズが、R&Bが、ファンクが、ソウルが、カントリー&ウェスタンも聴こえてくる。音楽が、〈ブラック・ミュージック〉が聴こえてくる。このアルバムがなければ俺は今ここにいない。

 そして高2の頃、男性ジャズ・ヴォーカルのコンピを買った。その頃黒人至上主義だった俺は衝撃を受けた。卓越されたバリトンで“Around The World”を歌うこの歌手は誰だ! ……白人の歌手だった。イタリア系アメリカ人の伊達男、音楽のスタイルを死ぬまで一切変えず、20世紀を代表するエンターテイナーとして世界に君臨した〈ザ・ヴォイス〉だった。『Seduction: Sinatra Sings Of Love』(Rhino)は俺がフランク・シナトラを聴いて初めて買ったCD。これで〈歌〉を学んだ。このアルバムがなければ俺は今ここにいない」。

 

小杉隼太(ベース)

 小杉が「いちばん純粋にリスナーとしての耳で聴ける愛聴盤」として最初に挙げたのは、LAが拠点のエレクトロ・ポップ・デュオ、エレクトリック・ユースの『Innerworld』(Secretly Canadian)。そしてもう1作品は、アシッド・ジャズ・シーンの立役者、ジャミロクワイの2作目『The Return Of The Space Cowboy』(S2)。「俺のベースのバイブルです」。

 

髙橋紘一(トランペット/フリューゲルホルン)

 髙橋の1枚目は、アート・ファーマー・カルテットの63年作『Interaction』(Atlantic)。「僕の一番好きなフリューゲル奏者のアート・ファーマー。彼も当時のジャズマン同様、70年代に入ると電子音楽を取り入れた素晴らしい作品を残している。が、今回は盟友ジム・ホールとの本作を。作品を通して感じるフリューゲルホルンの温かさをぜひ」。続いては、シャーリー・ホーンの98年作『I Remember Miles』(Verve)。「トランペットにRHファクターでお馴染みの、皆大好きなロイ・ハーグローヴが参加。彼のストレートなジャズ・プレイを聴いたことがない人、意外と多いのでは? これぞヒップです。マイルスが愛した名曲たちを歌うシャーリーの歌声もピアノも、もちろん最高。“Blue In Green”なんて珠玉です」。

 

澤村一平(ドラムス)

 澤村の最初の1枚は、ホセ・ジェイムズのバンド・メンバーも務めるジャズ・トランペッター、黒田卓也のセクステット編成による2013年作『Six Aces』(Pヴァイン)。「『デンジャー』の制作時期くらいによく聴いてた。単純に曲と演奏がカッコイイ。すごくモダンで黒いけど、日本人的なセンスを感じる。演奏の熱量もすごい。クールだけどすごくホットな一枚」。続いては、〈新しいジャズ〉の代名詞、ロバート・グラスパーの『In My Element』(Blue Note)。「高校生の時、〈ジャズ〉と言えばスタンダードしか知らなかった自分が初めて聴いたコンテンポラリー・ジャズ。曲、音色、フィール、リズム、ソロ……全部が斬新すぎて当時こればっかり聴いてた。ここからいろんな最近のジャズ・ミュージシャンを知っていくことになるけど、その間も今もずっと好きな一枚」。

 

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