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庵野秀明が監督務める映画「シン・ゴジラ」の映し出す記憶―予習に◎なゴジラ・シリーズ全30作のDVD廉価版リリースも

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特撮映画の最強シリーズ最新作、庵野秀明『シン・ゴジラ』公開を祝して!

 日本版ゴジラが14年の時を経て復活のニュースは、文字通り「特報」としてマスコミでも取りあげられた。タイトルは『シン・ゴジラ』。監督が『エヴァンゲリオン』シリーズの庵野秀明ということに驚いた方も多いはずだ。だが同時に納得もした。庵野秀明が「館長」を務めたゴジラやウルトラマンといった日本の特撮技術を集めた2012年の展覧会『特撮博物館』の開催。また、展覧会に合わせて撮られた短編『巨神兵東京に現る』(後に、『風立ちぬ』と同時上映されてご覧になった方も多いだろう)。更に言えば、新作にも参加している盟友樋口真嗣の平成ガメラ・シリーズの成功がある。特撮映画の最強シリーズを、今日本で撮るならば、庵野秀明しかいないのではないか。

本多猪四郎,宝田明 ゴジラ(昭和29年度作品) 東宝(2016)

 『ゴジラ』シリーズは、ハリウッド版ゴジラ2作を含め全30タイトル。この全30タイトルが『シン・ゴジラ』の公開に先駆けて、価格は据え置きされお求めやすいDVD廉価版で一挙リリースされた。ジャケットも、デザインを一新。レア・カットを使用したモノトーン・デザインの“シン・パーッケージ”。封入特典で各タイトルの名場面を使用したポストカードが、更に初回封入特典で『シン・ゴジラ』ロゴ・ステッカーまで入る。

 何より、バラエティに富んだ『ゴジラ』シリーズそのものの魅力に尽きるだろう。太平洋戦争の記憶の色濃い1作目から、怪獣アベンジャーズともいうべき『怪獣総進撃』、サイケデリックな『ゴジラ対ヘドラ』、有名な「シェー」をするゴジラ(『怪獣大戦争』)まである。ひとつ言えるのは、『ゴジラ』シリーズは常に製作された時代のリアリティーとともにあったということだ。それはその当時の観客の「記憶」と密接に結びついているだろう。

 では、庵野秀明『シン・ゴジラ』が映し出す私たちの「記憶」とは何か。シリーズを予習しつつ、7/29の公開を心して待とうではないか。

 


INFORMATION

『シン・ゴジラ』
脚本・総監督:庵野秀明
監督・特技監督:樋口真嗣  
准監督・特技統括:尾上克郎
出演:長谷川博己竹野内豊石原さとみ
2016年7月29日全国東宝系にて公開
shin-godzilla.jp/

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