COLUMN

久保田利伸やCKBら、鈴木雅之をめぐる作品たち/ユーミンから岡村ちゃんまで豪華ゲストと手合せ、30周年記念の新作『dolce』

【PEOPLE TREE】 鈴木雅之 Pt.2

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  • 2016.08.04

30年前にソロ活動をスタートして以降は、ラヴソングのマエストロとして絶対的なポジションに君臨しているマーチンこと鈴木雅之。〈還暦ソウル〉を掲げて赤いジャケットを纏ったニュー・アルバム『dolce』は、衰え知らずなヴォーカルで過去と未来を繋ぐ、ビターでスウィートな魅力に溢れる充実作に仕上がっている。サングラス越しに日本の歌謡シーンを見つめ、ブラック・ミュージックのフレイヴァーを注いでマイルドに変革してきた、そんな男の偉大な歩みをここで振り返ってみよう!

★Pt.1〈新作『dolce』を機に振り返るその偉大な歩み〉はこちら

 


PRIDE AND JOY
50年に及ぶソウル・クロニクルの入口としてのマーチン

VARIOUS ARTISTS ソウル・サミットIV~Soul Chronicle~selected by SOUL POWER ワーナー(2016)

※試聴はこちら

 2016年はこの記事が公開される前に終わってしまったものの……鈴木雅之ゴスペラーズSkoop On Somebodyが中心となって開催している毎夏のイヴェント〈SOUL POWER〉。そのメンバーたちが好きな曲をセレクトする恒例の公式コンピが今年も『ソウル・サミットIV~Soul Chronicle~selected by SOUL POWER』(今回は佐藤善雄桑野信義DANCE☆MANも交えて選曲)として出たばかりだ。これがもう、そのままマーチン(ら)が昔から聴き親しんできた各時代のクラシックを一望するのに打ってつけの内容となっているのである。今回は〈ソウル・クロニクル〉をテーマに1950~2000年代のワーナー系音源から選曲されているのだが、レイ・チャールズドリフターズコースターズに始まり、リズム&ブルース、ソウル、ディスコファンクブラコン(呼び方は何でもいいが)という悠久の歴史を流れる歌心が堪能できるはずだ(タイムの“777-9311”が入っているのも流石!)。

 そうでなくてもステージや音源で往年の名曲カヴァーを披露してきたマーチンだが、それらを遡るところからでもルーツに近づくことはできるし、そこから耳を広げていけば、彼の作品世界の随所に込められたオマージュや遊び心も自然に見えてくるはず。それらをひとつひとつ説明するのもヤボな気がする。 *轟ひろみ

 

 

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