英国からのスコットランド独立の是非が否決されたのは2014年、その前年に敢行された米加ツアーの最中にNYで録音されたのが本作で米国のゲストたちが参加、コンテンポラリー&フリーな精神に満ちた演奏に仕上がっている。特に6曲目のビル・エヴァンスはフリーキーでテンションに満ちた演奏で、それに触発されたデヴィッド・キコスキーも爆発的なソロを聴かせる。新旧サックス奏者の競演が爆裂する4曲目は終始息も吐かせぬソロが応酬され、アンサンブルも秀逸だ。7曲目では82年生まれのマイケル・ディーズが光る。ギル・エヴァンスの精神をマリア・シュナイダーとは違った次元で継承する素晴らしい演奏だ。