BBCの〈Sound Of 2016〉にランクインし、ストーン・ローゼズのサポート・アクトを経験、〈グラストンベリー〉でのパフォーマンスも話題となったブロッサムズ。マンチェスターから送り込まれたこの新たな刺客の全貌が、本ファースト・アルバムであきらかに! 彼らの魅力は英国ロックの歴史をイイトコ取りしている点だろう。後期ビートルズみたいな分厚いサイケ感、デペッシュ・モード譲りの耽美なシンセ・ワーク、マッドチェスター直系のグルーヴ、登場時のアークティック・モンキーズを思わせるガツッとしたギター……そこにネオアコのフレイヴァーもチラリ。もちろん、それらのピースを単に寄せ集めただけではなく、すべての曲がまとまりのあるポップソングとしてきちんと機能している。総合プロデュースは、結成時からバンドを世話してきたコーラルジェイムズ・スケリーだ。UKロック好きならば、絶対に聴かなきゃいけない一枚。今年の上半期がDMA'sなら、下半期はこれ!