今年は武満徹没後20周年。これまで関連CD等が多数発売されてきたが、注目の書籍がこの度リリース。著書の小野光子は、武満徹の研究者の第一人者。本書は単なる伝記本という位置づけでは決してない。日本音楽史を語る上で、 大変重要な価値がある一冊と言えよう。夫人の浅香さん、ご息女の眞樹さんを初め、多くの関係者の協力のもと執筆されている。武満が産声をあげ、いかにして世界の「TAKEMITSU」になったのか。ご本人の貴重な発言も掲載。武満徹の音楽を聴いてきた方々、そしてこれから、その世界に足を踏み入れてみたい〈あなた〉に向けた最良の道標となるはずだ。