INTERVIEW

これがI Don't Like Mondays.の流儀! 海外シーンのトレンドとリンクする心地良い音とグルーヴ追求した新作『FASHION』を語る

これがI Don't Like Mondays.の流儀! 海外シーンのトレンドとリンクする心地良い音とグルーヴ追求した新作『FASHION』を語る

これがアイドラのやり方! ファッショナブルで情熱的で心地良い新作が提示する4人の〈流儀〉とは?

 80sポップ、ロック、ファンクソウルエレクトロEDMなどを融合させたキャッチー&ダンサブルなサウンド、〈とにかく気分よく過ごしたい〉というスタンスに徹したリリックによって、日本の音楽シーンのなかで目立ちまくっている4人組バンド、I Dont' Like Mondays.(以下、IDLMs)。桑田佳祐が〈2015年邦楽ベスト・シングル〉の1曲として彼らのファースト・シングルから“Super Special”をセレクト、さらにw-inds.橘慶太や俳優の斎藤工、世界的プロデューサーのマーク・ロンソンにも絶賛されるなど、各方面から注目を集めている4人がセカンド・フル・アルバムを完成させた。

I Don't Like Mondays.の2015年作『TOKYO』収録曲“Super Special”
 

 軽やかなファンクネスとファルセットを効果的に交えたセクシーなヴォーカルが印象的な“Sorry”、カラフルかつシックなエレクトロ・トラックを軸にした“Tonight”などの既発曲を含む本作のタイトルは、ズバリ『FASHION』。洗練されたヴィジュアル・ワークと優れたファッション性を前面に押し出してきた彼らにとって、バンドのコンセプトをもっとも端的に示すワードと言えるだろう。

I Don't Like Mondays. FASHION コロムビア(2016)

これが自分たちの流儀

 「日本では〈ファッション性を強調するのはチャラい〉って軽く見られることもあるけど、バンドにとってファッションは、音楽と同じくらいに重要な表現手段なんですよね。楽曲だけではなくて、ヴィジュアル、洋服、MVやCDジャケット、グッズのデザインなどを含めて世界観を見せられるのがバンドの良さだと思っているし、僕らはそれをやっていきたいので。〈FASHION〉という言葉には〈流儀〉という意味もあるんですが、ずっと自分たちらしい音楽を追求していくなかで、今回〈これが自分たちの流儀だ〉と言えるところまで来たのかなという手応えもありました。『FASHION』というタイトルを付けるのには勇気が必要でしたけど、いまの自分たちにはすごく合っていると思いますね」(、ヴォーカル)。

 80sモード全開のシンセ・ベースとエレクトロ・ファンク的なビートが快楽的なムードを生み出す“Crazy”、世界的なトレンドのトロピカル・ハウスを反映したポップ・チューン“Game over”、先鋭的なEDMとオーガニックなディスコ・サウンドを融合させた“Freaky boy”などIDLMsが得意とする海外のシーンとリンクした楽曲――例えば“Tonight”のサウンドメイクはジャスティン・ビーバーの『Purpose』に触発されているという――はさらに進化。また、アコースティックな手触りの“Marry me”“Stranger”が収録されるなど、音楽的な幅を広げているのも本作の特徴だろう。多彩な楽曲が揃っているが、サウンドメイクにおける基本的なテーマを〈心地良い音とグルーヴ〉に設定することでアルバム全体のトータリティーもしっかりと整えられている。

 「泥臭さを出さないというのは以前から意識していたんですけど、今回はさらに心地良い音を追求しました。ファースト・アルバムは〈全曲シングル〉という感じのベスト盤的な内容だったんですが、今回は最初から最後まで通して聴ける作品にしたかったんですよね」(秋気、ドラムス)。

 「派手にするのは簡単だけど、それだけではずっと聴いていられない。アレンジでも音の抜き差しはいろいろと試していました。もうひとつ意識していたのは、バンドのグルーヴ。ずっと飽きずに聴ける音楽って何だろう?と考えたときに、グルーヴが心地いいものだと思ったので」(悠)。

 「シックのライヴを観たこともひとつのきっかけになってますね。とにかくグルーヴがすごくて、めちゃくちゃ刺激を受けたので。アルバム全体を通してシンプルだけど凝ったことをやれていると思うし、格好良くて大人っぽいサウンドになったと思いますね」(謙二、ベース)。

 「自分たちがカッコいいと思うことを素直にやれるようになってるんですよね。例えば“Fashion”という曲は〈ポリスが2016年に楽曲を作ったら、どんなサウンドになるだろう?〉という発想から始まっていたり、“Marry me”は二日酔いの朝にエド・シーランを聴いて〈アコギと歌だけで成立している曲もいいな〉と思ったのがきっかけなんですよ(笑)」(兆志、ギター)。

 

情熱を持ち続けること

 音楽性の広がりに伴い、歌詞の表現にも深みが増している。それを象徴しているのが〈パッションを持ち続けよう〉というメッセージを込めたタイトル曲“Fashion”、そして、〈素敵な未来を探して、あなたと一緒に進んでいきたい〉という真摯な思いを描いた“Life”だ。

 「“Fashion”では、〈You gotta keep up with your passion/Baby you know that it's your fashion〉――情熱を持ち続けること、心に火を灯しつづけることが僕らのファッションなんだということをいちばん伝えたくて。たとえば10代の頃、どうしても欲しい服があったら、ローンしてでも何でも手に入れたりしてたじゃないですか(笑)。ああいうパッションもすごく大事だと思うんです。“Life”の歌詞については、実はちょっと悩んだんですよね。いままではラヴソングだったり、〈Oh, baby〉っていう感じの曲が多かったんですけど、この曲はストリングスを使った壮大なアレンジだし、恋愛ソングではなくて、もっとヒューマンな内容のほうがいいなって。こういう歌詞、いままではあえて控えてたんですよ。人生を歌ったりすると、ファッション性が出しづらくなるかなって。“Life”もこのタイミングだからできた曲だと思いますね。普段チャラい人がいきなり深いことを言い出すのもいいじゃないですか、ギャップがあって(笑)」(悠)。

 「“Life”の歌詞もネガティヴなメッセージではないですからね。前向きな感じというのは、いままでの曲と共通していると思います」(謙二)。

 世界のポップ・シーンとバランス良くシンクロしながら、きわめて独創的なポップスを体現しているIDLMs。音楽性、ファッション性の両面を同時に進化させたセカンド・アルバム『FASHION』は、日本の音楽のスタイルをアップデートさせることにも繋がるはずだ。 

 

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