【今回の課題盤】

尾崎紀世彦 『ゴールデン☆ベスト 尾崎紀世彦』 ユニバーサル(2003)

  突然ですが……2011年9月号よりスタートした〈ハマ・オカモトの自由時間〉、今回が最終回です! ラストなのでどうしようかなと思いつつ、尾崎紀世彦さんの作品を挙げてみました。有名な“また逢う日まで”は、僕が関わらせてもらったラジオなどの最終回でよくかける曲なんです。これまで通り作品について語るというより、今回はこの連載を総括したいと思います。“また逢う日まで”をBGMに読んでもらえると嬉しいです(笑)。とはいえ尾崎さんもソウル・フィーリングのある歌い手ですよね。

 いま手元にこれまで紹介してきたもののリストがあるんですが、初回がミーターズ、そしてマーヴィン・ゲイアレサ・フランクリンアイズレー・ブラザーズ……意外とがんばってますね(笑)。スタンダードな面々を押さえ、映画のサントラやスタックスのDVD、後半は山下達郎さんなど日本人アーティストも紹介しました。振り返ると、意外と幅広くできてますよね? 現行シーンのトレンドに則るというより、〈ブラック・ミュージックの入門編〉という軸からブレずにね。あと、ドナ・サマーが亡くなったというニュースの直後に彼女を取り上げたり、偶然ですがブッカー・T & ザ・MG’sを紹介したタイミングで、そのベーシストのドナルド“ダック”ダンが逝去……ということもありました。

ブッカー・T & ザ・MG’sの67年作『Hip Hug-Her』収録曲“Hip Hug-Her”パフォーマンス映像

 ブルーイやビン・ジ・リンなど後半のラインナップに反映されていますが、この連載のおかげで新作ものもチェックするようになりました。でも紹介できなかったものは無限にあって、オーティス・レディングやアース・ウィンド&ファイア、ジャミロクワイ……心残りはありますが、〈人に紹介する責任感〉でさまざまな作品を聴くことができた2年半、楽しんでいただけたでしょうか。今度はタワレコで会えたらいいね。では、また逢う日まで――。

ブルーイの2013年作『Leap Of Faith』収録曲“Got To Let My Feelings Show”

 と締めるつもりだったのですが、この連載が装いを新たにタワレコの新ウェブサイト〈Mikiki〉で始まります! これまで以上にいろんなアーティストを紹介していくので、そちらで引き続きよろしくお願いします。それではbounce読者の皆さん、さようなら!

OKAMOTO’Sの2014年作『Let It V』収録曲“HAPPY BIRTHDAY”

 


【編集部よりお知らせ】長らくbounce誌での連載をご愛読いただき、ありがとうございました。今後は連載〈ハマ・オカモトの自由時間 セカンド・シーズン(仮)〉が、Mikikiにてスタートいたします。詳細は随時発表いたしますので、引き続きチェックをお願いします!

※bounce連載〈ハマ・オカモトの自由時間〉バックナンバー(一部)はこちら

 

ハマ・オカモト

OKAMOTO’Sのヒゲメガネなベーシスト。最新作『Let It V』(ARIOLA JAPAN)を引っ提げた全国ツアー〈OKAMOTO’S TOUR 2014 Let It V〉も終了し、今後は〈ROCK IN JAPAN〉をはじめ、夏フェスへの出演が多く予定されています。9月からはふたたび全国ツアーが! またハマ単独では、6月11日にリリースされる星野源のニュー・シングル『Crazy Crazy/桜の森』収録曲“Crazy Crazy”“Night Troop”に参加。さらに6月28日、29日には〈TOKYO GUITAR SHOW(R)2014〉に出演します。そのほか最新情報は、OKAMOTO’SのオフィシャルサイトへGo!