14年作『Unmoored by the Wind』でブリジット・セント・ジョンシビル・ベイヤーを髣髴とさせるアシッド・フォークで好事家を狂喜させた、LAのSSWケイラ・コーエンによるイタスカの最新作。スティールギターやピアノ、オルガンを大胆に導入し、前作を覆っていた翳りを取り払いポップに進化。これがまた素晴らしく、ex.スロウダイヴモハーヴィ3ニール・ハルステッドのソロを思わせるエヴァーグリーンな仕上がり。それが凛とした深い溜息のようなヴォーカルの美しさを際立たせ、ヴァシュティ・バニヤンリンダ・パーハクスのような風通しの良さを獲得している。