多作家のウィリー翁より届いた今年2枚目のニュー・アルバムは、デビュー前から親交のあったレイ・プライスのカヴァー集だ。ナッシュヴィル・ストリング・マシーンタイム・ジャンパーズらの演奏による、50~60年代スタイルのゴキゲンなカントリー/ウェスタン・スウィングがズラリ。アレンジに余計なヒネリがない点に盟友への愛を強く感じるし、何より御大の朗らかな歌唱が最高すぎて温かい気持ちになる。

 


ガーシュウィン歌集から約半年で届いた最新作は2013年に亡くなったレイ・プライスに捧げた作品。'71年のレイ最大のヒット作をタイトルに用い、ウィリーの楽曲を歌い出世作となった'63年『Night Life』をモチーフにしたアートワーク、そして録音は死後発表された最後の録音『Beauty Is・・・』のプロデューサーを招き、同じスタジオで録音するという徹底ぶり。そしてウィリー作曲含む代表曲をヴィンス・ギル率いるザ・タイム・ジャンパーズのオーセンティックなカントリーサウンドとオーケストラアレンジで歌うこれ以上ないトリビュートに旧友への深い敬愛が溢れる。