前作『GO:OD AM』からちょうど1年を経てのメジャー第2弾。マック・ミラーといえば8月に交際が発覚したアリアナ・グランデとの熱愛ぶりが芸能ニュースを賑わせているが、今回の新作はそんなプライヴェートのテンションがそのまま反映されたスウィートな内容。〈これは愛についてのアルバムではない。自分の人生を通して女性から教わったこと、その経験が俺にとってどんな意味をもっているかを語っている〉というミラー本人の説明からも窺えるように、コンセプチュアルでトータル性の高い構成になっている。全編がメロウなトラックで統一されていることからミラーのラップもいつになく歌心に富んだものになっていて、アンダーソン・パークやタイ・ダラー・サイン、シーロー・グリーン、ビラルなどゲストの人選も的確。大団円には件のアリアナやケンドリック・ラマーとのコラボも控えている。ファースト・アルバム『Blue Slide Park』以来となる全米R&B/ヒップホップ・チャート初登場首位獲得も納得の傑作。