USで人気上昇中のデイヤはペンシルヴァニア出身の18歳。昨年のデビュー・シングル“Hide Away”と、続く“Sit Still, Look Pretty”がどちらも全米チャート20位台につけて脚光を浴びたが、その名を広めたのはやはりチェインスモーカーズ“Don't Let Me Down”(2016年)か。同ヒット曲にフィーチャーされたことでポップスターの仲間入り。〈ただじっと可愛くしているだけなんてイヤ。ここから世界を支配してやるわ〉と歌った“Sit Still, Look Pretty”を、まさに実行しているところと言えよう。本作はそんな彼女のアルバム。まずはいかにも気の強そうな歌いっぷりが良い。特に高音部分で声をひょいっと裏返す瞬間が印象的。男に媚びないながらも持ち前の色気は普通に使うのがイマっぽく、〈ひとりフィフス・ハーモニー〉と言えそうなタッチの曲でそのあたりが効果的に発揮されている。エレクトロ要素の採り入れ方など、いろいろトレンディー。だが、本人にビシッと芯のある点が一番の魅力だ。