部室に置かれたキャンパス・ノートを覗き見しちゃいましょう!

YOKO ONO Plastic Ono Band Apple/Chimera/ソニー(2016)

 2016年最後の収穫について書き散らかしておこうかにゃ。まずは2018年の生誕85周年に向けて始動した〈ヨーコ・オノ再評価プロジェクト〉の記念すべき第1弾となる、70年の初作『Plastic Ono Band』(Apple/Chimera/ソニー)。リマスタリングを担当したのは、何とショーン・レノンだよ。ヨーコ様の常軌を逸した呪術的なヴォーカルとオーネット・コールマンらも参加したアヴァンギャルドな演奏は、言うなれば早すぎたパンク! いや~ブッ飛んでるわ。ひょっとするとジョン・レノンよりも偉大なのでは?とか思っちゃうね。

 

SAINT ETIENNE Foxbase Alpha: Deluxe Edition Heavenly/HOSTESS(2016)

 お次はちょいとクールダウンして、セイント・エティエンヌが92年に発表したデビュー作『Foxbase Alpha: Deluxe Edition』(Heavenly/HOSTESS)を紹介。昨今のシンセ女子にも多大な影響を与えたこのダンサブルなエレポップ盤に、同時期のレア音源を大量追加しているんだから、お年玉をはたいてゲットすべし。改めて聴くとカヴァーやサンプリングのセンスに、〈英国の小西康陽〉ことボブ・スタンレーのマニア趣味が全開で反映されていて痛快だわ。

 

THE BIG SLEEP Bluebell Wood Pegasus/MARQUEE/BELLE ANTIQUE(2016)

 続いてはビッグ・スリープが71年に残した唯一のアルバム『Bluebell Wood』(Pegasus/MARQUEE/BELLE ANTIQUE)。妖怪人間みたいなジャケのせいかサイケやプログレとして語られがちで、確かにそんな要素も強いんだけど、曲によってはフォークだったりビートルズ風だったりで、掴みどころがないんだよね~。でも通して聴くと独特の哀愁溢れる英国ロックといった風情があり、クセになる良盤だわよ。

 

R.E.M. Out Of Time: 25th Anniversary Deluxe Edition Warner Bros./Concord(2016)

 さて、ラストはR.E.M.『Out Of Time: 25th Anniversary Deluxe Edition』(Warner Bros./Concord)。彼らが初めて全米/全英1位を獲得した7枚目のアルバムにして、グラミーまで受賞している91年の名盤で、90年代のモダン・アメリカン・ロックを代表する作品……っていうのは説明するまでもないけど、加えてDisc-2には9曲の未発表デモ、Disc-3には91年の未発表ライヴ音源、さらにBDにはMVやハイレゾ音源を収録した完全無欠の4枚組。これに没入していたら、きっと冬休みなんてあっという間に過ぎちゃうわ、にゃはは! *雑色理佳