ブリストルの名門レーベル、ブラック・エーカーから突如現れ、南洋に浮かぶ架空の島を舞台にした世界観とクセになるトロピカル・ベース・サウンドで大旋風を巻き起こしたデビュー作『Tayi Bebba』から3年。今度は秘境地帯から満天の星空へと思いを馳せ、宇宙と交信までしてしまう(!?)衝撃の2作目が完成。もはや彼のトレードマークともなった民族音楽のサンプリングを駆使し、トライバルかつ先鋭的なビートをメイク。エキゾ~モンドなフレイヴァーをまぶし、さらにはスペイシーな浮遊感まで加味。トラップジュークを下敷きに心地良いアンビエンスを醸す“Nguwe”、異次元へと誘う〈らしさ〉全開の辺境ミニマル“Ar-Raqis”、ジャジーなピアノのインタールードを挿み込んで新境地を切り拓いた美麗な“Ode To The Pleiades”などなど、全16曲がそれぞれのストーリーを持った壮大なコンセプト・アルバム。それでいて不思議と〈抜け〉の良さも感じられ、今回も文句なしに傑作です。