世界中のクラブミュージック・シーンから評価される『GOOD QUESTION』や、代表作とも評される『eri / 大野えり』は、確かにいま聞いても色褪せない名作と言えるが、もっと〈ジャズ〉というキーワードにフォーカスして行くと、この『えり、マイ・ディア』というアルバムも浮上してくる。国内外の腕利きミュージシャンをバックにしたストレートアヘッドなジャズで、これは、大野えりが日本のジャズ・シーンにおける不世出のヴォーカリストであることを改めて実感させられる作品だ。尚、2017年はシーンを牽引した伝説のレーベル、ベター・デイズの40周年。今回の大野えりに続く名作の復刻に期待したい。