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多彩な顔ぶれと積み重ねてきたこれまでの機会

花澤香菜 claire アニプレックス(2013)

現在までの全アルバムをプロデュースする北川勝利を筆頭に、カジヒデキ宮川弾矢野博康沖井礼二ら渋谷系な人材が腕をふるった初作。究極の潤い成分を湛えた〈声〉の魅力を活かすべく、ハーモニーを軸にした麗しい楽曲群は絵本のように心温まる情景を描出し、〈これぞポップスの魔法〉と言いたい一枚に。キャラソンで主役の評価を押し上げた神前暁MONACA)も参加。

 

花澤香菜 25 アニプレックス(2014)

2作目は、25歳の誕生日に合わせて25曲を収録した2枚組の大作に。父への思いを歌った“パパ、アイ・ラブ・ユー!!”をはじめ、私的な思い出や心情を反映した曲が増え、より彼女自身を表現した作品と言えそう。サウンド的には前作の流れを汲みつつ、小出祐介Base Ball Bear)製のシューゲイザーといった新機軸にも挑戦。それらの音に負けないほど芯の強くなった歌声が頼もしい。

 

花澤香菜 Blue Avenue アニプレックス(2015)

STUDIO APARTMENT製のハウス、やくしまるえつこの提供曲といった先行曲を含むも、全体的には〈NY〉をテーマにリッチ&優美な装いを手にした3作目。スティーヴ・ジョーダンら超一流プレイヤーを迎えたジャズ~フュージョン曲をはじめ、ドゥワップやラテン・ディスコなど同地へのオマージュがたっぷりで、歯切れの良いホーンに乗って軽やかにスウィングする歌唱も大人っぽい!

 

花澤香菜 KANAight ~花澤香菜キャラソン ハイパークロニクルミックス~ アニプレックス(2016)

花澤が歌うキャラソンを題材にミトがプロデュースした2枚組の企画盤。YunomiLLLLら新鋭を中心としたリミックス集も素晴らしいが、2 ANIMEny DJsによるミックスCDが選曲や繋ぎを含めアニソンDJの教科書にしたい完成度。ソロ作とはまた異なる歌唱表現(と演者としての才能)が堪能でき、花澤ヴォイスの中毒者は必携だ。

 

これまでの花澤香菜作品に参加したアーティストの作品を一部紹介。