レッド・ツェッペリンばりに〈バンド名+通し番号〉の表題でリリースを続ける彼女たち。数々のアリーナ公演も成功させ、ロック・バンドとして大きく成長したこの4作目では、持ち前の心情描写とソングライティング力がさらに向上している。モータウン調のビートに乗せ、ありがちな、(だけど取り返しがつかない)男女のズレを描く“すれちがいのデート”、性急な演奏がヒリヒリした失恋の痛みと結び付く“終わり”、〈女子力〉なんて言葉は使わずに〈可愛さ〉への努力を綴る“魔法のように”など、平易な言葉と人懐っこいメロディーで誰にでも楽しめる仕上がり。宮崎朝子のヴォーカルのずば抜けた表現力と、いまなお色濃い初期衝動的なひたむきさも胸に迫る。全体的にシンプルな路線に回帰しているが、穏やかなエレクトリック・ピアノが歌に寄り添う“恋”や、ほろ苦い“夏の恋人”にストリングスを入れて音像面の広がりを持たせるなど、サウンド的な挑戦が目立った前作も踏襲している。今回も力作!