1981年生まれのチェコの俊英、ヤクブ・フルシャは指揮界の中軸を確実に担っていくひとり。都響が2008年に共演した後すぐにポストを用意したという話も納得できるし、チェコ・フィル常任客演指揮者でもある。そこへ、首席指揮者に就任したばかりのバンベルク響とスメタナの大作を録音。プラハ・フィルハーモニアとの2010年 「プラハの春」ライヴに続いて今度はセッション録音。素晴らしかった2010年盤と対照的に、さらに腰を据えた音楽の運び、大戦後チェコからドイツへ戻った楽団員たちで結成された歴史を持つバンベルクならではの重く暗い音色を生かした重厚な筆致が際立つ。《ターボル》《ブラニーク》が圧倒的!