COLUMN

ウィー・トリオ『Wee + 3』 ニコラス・ペイトンやファビアンら参加、新たな出会いが広げるアメリカン・ミュージックの可能性

The Wee Trio + Fabian Almazan @ Birdland, NYC. (C)Takehiko Tokiwa

 

新たな出会いから広がる可能性は無限大!

 ウィー・トリオは、イーストマン音楽院で同窓だったジャレッド・ショーニッグ(ds)とダン・ルーミス(b)が、2008年にジェイムス・ウェストフォール(vib)とブルックリンで出会い意気投合して結成された。デビュー・アルバムの『Capital Diner Vol.1』(2008)で、グルーヴィーなリズムと、キャッチーなメロディで評価を高め、現在まで4枚のアルバムをリリースしている。西海岸出身のショーニッグ、ヒューストン出身でニューオリンズで15年活動したウェストフォール、中西部のセント・ルイスで育ったルーミスとバック・グラウンドが異なる3人が、多様性を誇るアメリカン・ミュージックを象徴するサウンドを構築した。

THE WEE TRIO Wee +3  Bionic Records(2016)

 本作では初めて3人のゲストを迎え、多彩なクァルテット編成で、ゲストのために書き下ろしたオリジナルをプレイした。ウェストフォールがニューオリンズ時代にしばしば共演し、3人の音楽に大きな影響を及ぼした現代ニューオーリンズ・ジャズの重鎮ニコラス・ペイトン(tp)。2008年にニューヨークに進出してから共演を重ねてきた、ニューヨーク出身の新世代のギタリスト、ニール・フィルダー(g)。ショーニッグがこの数年共演をしてきたが、ウェストフォールとルーミスとは初顔合わせのキューバ出身のファビアン・アルマザン(p)とのプレイは、まさにマジックだったと3人は語る。唯一のカヴァー曲、ミッシェル・ンデゲオチェロ (el-b,vo)の《Lola》と、ショーニッグ作の《Sound Evidence》は、さらにタイトになったトリオ・サウンドが堪能できる。

 ニューヨークでのリリース・ギグだった1月22日のバードランドでは、アルマザン、マシュー・スティーヴンス(g)、マーカス・プリンタップ(tp)が参戦。アルバムとはまた一味違うサウンド・カラーを紡ぎ、このトリオの、キャパシティの大きさと秘めたる無限の可能性を知らしめた。次なる展開も要注目である。

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