フォーマットとしての〈ジャズ〉が形骸化し、日々、上書きされ続けることこそが命題となったジャンル〈ジャズ〉。そんなシーンをまさに牽引するキーパーソンで構成されたユニットこそ、メガプテラスだ。若い世代が古典として体内に吸収した2000年代以降の音が血肉化し、ネイティブなものとして放出される様は、日本の音楽レベルが海外との時差がなく、そして先頭集団に属していることを感じさせる。デッドでソリッドなサウンドに程よいスペースを創り出し、心地よい緊張と緩和を醸し出す。音の空間をいかに美味しく演出できるか、それこそが現代の必須スキルなのだろう。好きです、これ。