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ギター・ロックの最高峰へ、my letterが唯一無二のアンサンブル鳴らす新作『僕のミュージックマシーン』を本日リリース

ギター・ロックの最高峰へ、my letterが唯一無二のアンサンブル鳴らす新作『僕のミュージックマシーン』を本日リリース

my letterが通算2枚目となるニュー・アルバム『僕のミュージックマシーン』を本日4月5日(水)にリリース。2014年の初作『my letter』が各所で絶賛されたアート・パンク・バンドは、メンバー脱退や生活環境の変化といった難局を経て、さらに逞しく成長した姿を見せている。まずは、先行公開された“エスケープ”のミュージック・ビデオをご覧いただきたい。

2007年に京都で結成して以来、同地のライヴハウス・シーンで存在感を発揮してきたmy letterは、マイペースな活動を続けながら音楽性を磨き上げていったのち、2014年12月に満を持してファースト・アルバム『my letter』を発表。有機的に絡まり合う2本のギターと、女性のリズム隊が作り出すグルーヴの妙、つんのめった甲高い男性ヴォーカル――テレヴィジョンやピンバックといったUSインディーの系譜に連なるアンサンブルは、独特な詩情を醸しだす日本語詞の味わいと共に、唯一無二の個性をアピール。インディー・シーンで大きく注目されることとなった。

しかし、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのモーリン・タッカー的なドラミングで個性を担ったキャシーが脱退し、キヌガサ(ヴォーカル/ギター)、まつもと(ギター)、おざわさよこ(ベース/キーボード)という残されたメンバー3人も全員京都から他の地方に移住するなど、前作から約3年の間にバンドをとりまく環境は大きく変化。それでも独立独歩の姿勢を崩さぬ彼らは、今回の新作『僕のミュージックマシーン』で飛躍的なスケールアップを遂げている。

my letter 僕のミュージックマシーン &(2017)

まず目を見張るのは、サウンド面の進化。アルバムに寄せられた推薦コメントで、中塚聡(Hello Hawk)が〈クールな雰囲気なのに、中身は熱くて。ひねくれてるようで、人懐っこい〉と形容しているmy letter独自のアンサンブルはそのままに、リズム面のビルドアップに加えて、前作でも絶妙なアクセントを加えていたキーボードがさらに存在感を発揮するなど、よりカラフルでキャッチーな仕上がりを見せている。テレヴィジョンの『Marquee Moon』的な要素をキープしつつ、アーケイド・ファイア『The Suburbs』にも通じる王道感を両立させたような音作り、と表現したら言い過ぎだろうか。

現状へと真摯に向き合いつつ、柔らかいユーモアや包容力も伴ったリリックにも注目したい。〈いつまでも歌ったりしていられないの〉(“アンサー”)、〈なにかしたい と思っている/きりがないってさ 夜も超えられない〉(“何かしたい”)といったフレーズは、上述したエピソードを踏まえると胸に刺さるものが。それに、アルバムの冒頭を飾る“ニュータウン・パラダイス”で〈ねえ すぐに次の街まで行こう たぶん少し悲しくなるけど〉と境遇の変化に向き合う一方で、クローサーの“スイート・ホーム・キョート”で〈いつもの街に帰れますように〉と故郷への変わらぬ愛を曝け出しているのは、なんだか感動的で微笑ましい。

パーソナルな視点から紡いだ物語が、気付けば普遍性を獲得している――長く愛聴するアルバムには、そういう共通項というか、居心地の良さを感じるものが多い気がする。〈いつまでも踊ろうよ 僕のミュージックマシーンで/何回繰り返そう すれ違ってもいいから〉というタイトル曲の一節に込められたやさしさは、個人の葛藤をダイレクトに伝えるものだが、リスナーの共感を広く集めて、それぞれの心を温かく照らすに違いない。〈日本産のインディロック、ギターロックの最高峰へ〉とFLAKE RECORDSの店長・DAWA氏が太鼓判を押すのも頷ける、掛け値なしに素晴らしい一枚だ。

 


LIVE INFORMATION

2017年4月29日(土) 東京・下北沢 THREE
night after night vol.12
出演:my letter、余命百年、キイチビール&ザ・ホーリーティッツ、The Whoops、THE FOREVERS

2017年5月14日(日) 愛知・名古屋 spazio rita
my letter 2nd album 「僕のミュージックマシーン」release tour in 名古屋
出演:my letter、CARD、ログメン、eito
open 18:30 / start 19:00
adv. 2,500円 / door 3,000円(共にドリンク込み)

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