部室に置かれたキャンパス・ノートを覗き見しちゃいましょう!
ハナも晴れて2年生になったことだし、先輩たちを見習って連絡ノートに初挑戦! 記念すべき最初の一枚はオーストラリアの最強パンク・バンド、レディオ・バードマンが77年に発表した初作『Radios Appear』(Trafalgar/1972)です! ソリッドなギターを前面に押し出した、MC5やストゥージズ直系の爆音ロックンロール・パンクがギッシリ! カッコ良すぎるアートワークは、もしかするとMETAFIVEにも影響を与えている……かな!?
お次は、昨年この世を去ったグレン・フライがイーグルス結成前にJD・サウザーと組んでいた幻のデュオ、ロングブランチ/ペニーホイッスルです! 70年の唯一作『Longbranch/Pennywhistle』(Amos/Big Pink/ヴィヴィド)が待望の世界初CD化されたんですよ! ライ・クーダーら西海岸の腕利きが多数参加したフォーキーな演奏と、ちょっと地味だけどすでにフライらしさが感じられる穏やかなメロディーは、イーグルスの原石とも言うべき特別な輝きを放っています!
続いても初CD化のアイテム! ティーン・アイドルとしてデビューしたレスリー・ゴーアが、円熟期を迎えて吹き込んだ76年作『Love Me By Name』(A&M/Real Gone/MSI)です! クインシー・ジョーンズ総指揮のもと、ハービー・ハンコック、デイヴ・グルーシン、ブラザーズ・ジョンソン、トゥーツ・シールマンズほか、キラ星のようなプレイヤーたちが集結! フュージョンやディスコ、AOR的な要素が散りばめられたサウンドの洗練ぶりに大人の色香を感じる、背伸びして聴くにはもってこいの一枚ですよ!
最後は、あのR&Bシンガーとは別人で、ハワイ在住のボビー・ブラウンが72年に残したアシッド・サイケの奇作『The Enlightening Beam Of Axonda』(Destiny/Big Pink/ヴィヴィド)! 1人で50種類近い手製の楽器を操る変態ぶりもさることながら、まるで精霊たちと交信しているかのようにエキゾでスピリチュアルなプロダクション&ヴォーカルには、本気で魂を持っていかれちゃいそうな危ないトリップ感があるんです! 新入生に聴かせたらドン引きされるかもしれないので、気をつけなくっちゃ! *三崎ハナ