3枚組の新作で、前人未到の境地へ……

 3枚組160分の大作だが、聴き通すのに体力が必要、なんてことはない。容赦なく炎上するタイムラインのように流れるサブベースとノイズを脳が摂取し、身体が反応するだけで、それは輪郭を描ききらないままに通り過ぎていく。過去2枚のアルバムに代表される膨大な音源を多様な形で世に出してきたCRZKNYだが、このたび完成した『MERIDIAN』は、D.J.Fulltonoと組んだTheater 1以降のモードを極めてスリリングに前進させた前人未到の到達点だ。

CRZKNY MERIDIAN GOODWEATHER(2017)

 3枚のディスクにはそれぞれ副題が付され、暴力的な静寂とグリッチ音に緊縛される〈in the dark...〉、火花を上げるロウで金属的な鋭角ハウス集の〈meander / meridian / death〉、メタル・マシーン・フットワークに責め上げられる〈blue〉……屈服する快感を知ったらもう戻れない。