『PANTHEON -PART 1-』と併せて聴きたいヘヴィー・メタルな面々
「『ART OF LIFE』は半分骸骨のYOSHIKIさんの顔を配したジャケも衝撃的だった」とは過去の取材における苑の弁。1曲29分の大曲である同名曲の起承転結を重んじたドラマティックな曲展開は、摩天楼オペラにも通じる。〈V系とヘヴィー・メタルの融合〉という意味でも摩天楼に強い影響を与えた重鎮バンド。 *荒金
摩天楼オペラが掲げる明るいメロスピのルーツは、ジャーマン・メタルの旗頭と言える彼らの存在が大きい。アニソンの如く親しみやすいメロディーが特徴で、大仰でスピード感溢れるメタルの旨味が本作には凝縮されている。“I'm Alive”“Future World”など、摩天楼好きに薦めたい名曲のオンパレードだ。 *荒金
ギターのキコ・ルーレイオがメガデスに加入し、二足のわらじとなったことでも話題を呼んだブラジル発のメタル・バンド。ハロウィンの薫陶を受けながら、独自の音楽性を確立したこのデビュー作は衝撃的だった。名曲“Carry On”を含む本作は、クラシカルなシンフォニック・メタル/メロアピの代表作と言っていい。 *荒金
“Battery”は〈スラッシュ・メタル四天王〉の一角を担った彼らの代表曲にして、シーンのなかでも突出した輝きを放つアンセムだ。シンガロング必至の歌メロ、わかりやすいギター・リフ、疾走感抜群の曲調は文句ナシの完成度。この曲を収録したサード・アルバムは、日本でもブレイクのきっかけになった重要作。 *荒金
BON JOVI This House Is Not For Sale Island/ユニバーサル(2016)
リッチー・サンボラが不在の状態で作り上げた最新アルバムは、全米で初登場1位をマーク。アメリカを代表するハード・ロック・バンドの面目躍如たる楽曲群は、近作のなかでもダントツの良さ。広大な大地を思わせるスケール感と、動きの激しい独特のベースラインは摩天楼も参考にしているような。 *荒金
無期限活動休止を発表した直後に届けられたフル・アルバム。キーボードを擁したプログレッシヴな作風や、女性ヴォーカルのFukiが歌い上げるキャッチーなメロディーなど、摩天楼オペラとの共通項が多く見い出せるバンドだろう。ギターのJaYが摩天楼の新作『PANTHEON -PART 1-』に参加しているのも納得の人選だ。 *山口
ジェントやエレクトロニコアの攻撃的な成分を超絶技巧で消化し、ダークかつ美麗な音世界を作り上げる4人組のV系バンド。ギターのLead(BABY METALの神バンドでも活躍中)は、摩天楼オペラの前回のミニ・アルバム『PHOENIX RISING』のサポートを務めているが、過去にはリズム隊と同じバンドで活動していたことも。 *山口
彩雨が自身のルーツに挙げるように、世界のシンフォニック・メタル勢に多大なる影響を与え続けているフィンランドの国民的バンド。本作から2代目ヴォーカリストのアネット・オルゾンが加入して耳馴染みの良いメロディーが増えたこともあり、この界隈の初心者リスナーは、本作から入るのも一興かと。 *山口
日本のメロスピ/シンフォニック・メタルの雄。本作は記念すべき10枚目のオリジナル・アルバムであり、バンド初のコンセプト作。タイトル曲は、14分を超えるドラマティックな組曲になっている。結成15周年を経ていることもあってか交友関係も広く、付属ブックレットのサンクス欄には摩天楼オペラの名も。 *山口
〈メタル・ゴッド〉をフロントに据えるこのバンドの諸作のなかでも〈傑作〉と誉れ高い一枚。摩天楼オペラの“BURNING SOUL”は、冒頭から表題曲を彷彿とさせるツーバスの連打で幕を開ける……という連想もあるが、それ以前に“Painkiller”のドラム・フレーズは摩天楼のライヴの際に必ず組み込まれており、ファンにはお馴染みのものだ。 *荒金
昨年、活動休止から復活を遂げた5人組。〈耽美派最強バンド〉と賞される通り、シンフォニック・メタルやメロスピの荘厳さをフィーチャーした、気品ある美麗なアレンジが特徴だ。海外での評価も高く、ワールドツアーも開催している。ヴォーカルのKAMIJOは、インディー時代の摩天楼オペラを見い出した兄貴的存在。 *山口