名仕事の一部を紹介!
まるで紙幅が足りないものの、ここでは本人のメジャー過去作やここ数年の重要な客演仕事を簡単に紹介しておく。ライヴ共演という意味ではロック・フィールドの大物とのビッグな舞台が増えてきた最近の動きもあって、この先は作品の幅もまた広がっていくことだろう。
トロンボーン・ショーティが参加した作品を一部紹介。
ローカルでの諸作を経てのメジャー・デビュー作。何度か客演したギャラクティックからベン・イールマンをプロデューサーに迎え、歌や鍵盤にも取り組むマルチぶりによって自己流のNOLAグルーヴを紡ぎ出している。アラン・トゥーサン御大やレニー・クラヴィッツも参加。
ハイスクールを出たばかりのトロイが身を置いたのは、ワールド・ツアー用に集められたレニーのホーン・セクションであった。時を経てリリースされたこ今作ではタイトル・トラックなど5曲の演奏に参加し、アルバムのテーマにも通じるロッキンな黒さを見せつける。
引き続きベンがプロデュースを担当したヴァーヴでの2作目。スパン短めのリリース状況は当時の意欲とノリの良さを想像させるものだろう。エネルギッシュな歌唱で激しく迫るレディシをはじめ、キッド・ロック、ジェフ・ベックといったゲスト陣のソウルフルな振る舞いも良し。
ROBERT RANDOLPH & THE FAMILY BAND Lickety Split Blue Note(2013)
トロイとはルーツ・ミュージックに根差す共通点を持ち、新作も発表したばかりのファミリー・バンド。現在は入れ替わるかのようにブルー・ノートを離れてしまったものの、この当時の移籍作では“Take The Party”にトロンボーンを抱えて駆けつけてもいた。
結果的に置き土産となったヴァーヴでの3枚目。ラファエル・サディークを共同プロデューサーに迎え、泥臭い歌の面も強化しながらトロイなりのブルージーなバイユー・ソウルをさらに磨き上げている。本家の面々を招いて送るミーターズのカヴァー“Be My Lady”も良い。
世界的なヒット作にて、トロイは2曲でトランペット/トロンボーンを演奏している。新進のキヨン・スターが熱唱する“I Can't Lose”のチャカ・カーン×EW&Fなノリに貢献しつつ、同じニューオーリンズのミスティカルをJBに見立てた“Feel Right”でのJB'sぶりもエキサイティング!
ネオ・ソウル方面で活躍するトロンボーン奏者が、ロバート・グラスパーやケニー・ラティモアら多くの仲間を招いたライヴ実況盤。トロイは“N.O. Groove”にフィーチャーされ、トロンボーン×2というネタ要員に終わらないソロも披露する。