相変わらずの押しの強さでのっけから〈らしさ〉全開。ニューウェイヴ~ポスト・パンクな捻れとエッジを体現するユーモラスな佇まいはそのままに、この新作ではバンドの持つ過剰な熱さ/泥臭さが詞世界の内包する〈悩める30代〉の生態をより等身大なものとして響かせている印象だ。ぎっくり腰のつらさを盛大に歌い上げる“GIKKURI”に笑わされたり、ピアノを伴ってギミックを剥いだ“ロックミュージック”に泣かされたり。