結成40周年にあたる2014年の新録ベストを挿んで、通算11枚目のアルバムが登場した。ジョーン・ジェットとの劇画チックなポップ・ロックで幕を開け、ローリー・アンダーソンとのラスト曲まで、その間にもデヴィッド・シーテック(TVオン・ザ・レディオ)やニック・ヴァレンシ(ストロークス)、シーアにチャーリーXCX、ブラッド・オレンジことデヴ・ハインズ、ジョニー・マーら、メインストリームを闊歩しつつもモンドな匂いを持った似た者ゲストが多数参加。プロデュースはゴールドフラップやフューチャー・アイランズ仕事など2017年も大忙しなジョン・コングルトンだ。シンセの洪水とエコーに彩られたグリッターなサウンドは、全体像がすぐには掴み難いが、聴くほどに味わいが増すもの。70年代後期の彼らを彷彿とさせる疾走感とヴァイタリティーに溢れていて、99年の復活盤『No Exit』以来の傑作なのでは? デボラ・ハリー(現在71歳!)のお転婆ぶりにもひたすら驚愕!