3ヶ月連続で新作アルバムを発表! スウィングを感じながら聴いてほしいね!

 グラミー賞や多くのプラチナ・ディスクを手にしている今年75才のデヴィッド・マシューズは、精力的という言葉では収まらないほど、驚異的なパワーで音楽ライフを送っている。彼が携わった松田聖子の最新アルバム『SEIKO JAZZ』は現在、日本だけでなく全米でも大注目。その熱が醒めやらぬ6月、そして7月、8月に彼がリーダーであり、1984年の結成以来、日本で大人気のグループ/マンハッタン・ジャズ・クインテット(以下、MJQ)が立て続けに新作アルバムをリリースするのだ。3ヶ月連続とはまさに前代未聞!

「ある日、プロデューサーの川ちゃん(川島重行)からMJQとして30曲レコーディングして欲しいと言われたんだ。その時はまだ、どうやって形にするか全く決まっていなかったけれど、彼とは長年仕事をした仲で信頼という名で結ばれているから、すぐに取りかかったんだよ。まず、受け取った曲のリストを見て、どうすればMJQとしての音楽を上手く伝えられるかを考えた。そして、音符に起こし録音する。この流れは結成以来変わっていない」

 マイケル・ロドリゲス(トランペット)、クリス・ハンター(サックス)、新メンバーとしてクリフ・アーモンド(ドラムス)とハンス・グラヴィシュニク(ベース)が加入した。今をときめく最強プレイヤーが集結したのである。

「マイケルとクリスに良いドラマーはいないか尋ねたらクリフの名前が挙がった。彼の参加が決まり、今度はクリフに共演したいベーシストを訊いてみたんだ。そうしたらハンスの名前が出てキマリ! 僕は、相性をとても大事にしているからね。どんなに有能なプレイヤーだったとしても、メンバー同士の息が合わなければ良い演奏にならないんだよ」

MANHATTAN JAZZ QUINTET スイングしなけりゃ意味ないね Paddle Wheel/キング(2017)

 新作の楽しみ方について彼はこんな風に語った。

「ジャズのビート〈スウィング〉を感じて欲しい。それが伝われば僕は満足だね。でも、ある程度、ジャズの知識があるなら是非、ソロを追いながらどこまで付いていけるか試してみるとより音楽を楽しめるんじゃないかな。さらに、その部分を譜面に書き起こせたら、彼等がどれほど凄い演奏をしているか理解するはずだ。そんな風にジャズというのは知識や経験で聴き方が変わるし、そこが醍醐味でもあるんだよ」

 音楽に人生の全てを捧げ、アクティヴに生きているマシューズは2012年から拠点を日本に移した。

 「日本の気に入っているところ? 挙げたらキリがない。だって、この国の人たちが僕に好意的だからね! れと今、日本には腕のいいミュージシャンが大勢いるので、彼等と積極的にプレイしたいと思っているんだ。うん、今、僕はとても幸せだよ」

 


LIVE INFO.

MJQジャパン・ツアー2017 ~スイングしなけりゃ意味ないね~
○9/9(土)会場:熊本県・大津町文化ホール
○9/10(日)会場:静岡県・島田市プラザおおるりホール
○9/11(月)会場:名古屋ブルーノート
○9/13(水)会場:千葉県 浦安コンサートホール
○9/14(木)会場:ビルボードライブ東京
○9/16(土)会場:北海道・新冠レ・コード館
○9/17(日)会場:北海道・幕別町百年記念ホール
○9/18(月)会場:北海道・札幌グランドホテル グランドホール
○9/20(水)会場:大阪・ビルボードライブ大阪 ほか