Page 2 / 2 1ページ目から読む

CDで追うSUMMITのディスコグラフィー Pt.2

MARIA Detox SUMMIT(2013)

OMSBの諸名義を中心に、GIVVN、MUJO情、Lil'諭吉、そしてEarth No Madらが援護した初ソロ作。ビートの多彩さに触発され、グループでは開けていなかった引き出しから新たな魅力を取り出した印象で、辛くも甘い人間味や歌心が魅力的な一枚に仕上げている。近年の自主配信リリースに続く展開も楽しみだ。 *出嶌

 

BLYY THE SHIT 2 SUMMIT(2013)

PSG“M.O.S.I”のリミックスに参加していたalledらを擁する、池袋発の5MC+1DJによる初の全国流通作品。キャリア10年以上の結束力がもたらす燻し銀のマイク捌きと、骨身に沁みるほどの強圧ビートが重みを伴って響く男臭い一枚だ。オールド・スクールな“born clap”のヤバみといったら! *北野

 

SIMI LAB Page 2: Mind Over Matter SUMMIT/Pヴァイン(2014)

RIKKIとDJ ZAIが加入した8人編成で臨み、個々の能力を仲間の力で倍加させたようなエナジーの漲るセカンド作。ヒーローというよりヴィラン大集合といった趣の怪音リレー曲“Avengers”などでカオスなイビツさを強化させつつ、菊地成孔との繋がりでジャジーな鳴りにも挑戦。先行曲“We Just”も強力だ。 *北野

 

OMSB Think Good SUMMIT/Pヴァイン(2015)

BLACK SMOKERから出したビート集『OMBS』を挿んでの2作目は、狂的にも内省的にも振り切れながら驀進するラップとストレンジでストライクな音が噛み合った問答無用の傑作となった。G.RINAや野崎りこんらゲストの人選もナイスだし、最高のフィーリングを具現化したような表題曲の晴れやかさには感動。 *北野

 

THE OTOGIBANASHI'S BUSINESS CLASS SUMMIT(2015)

前作のローファイなインディー・ポップ感を引き継ぎつつ、タイトになったラップも込みでより〈ヒップホップらしさ〉を獲得した印象の2作目。映画やゲームに由来する遊び心も満載で、VaVaやdooooも助力している。“Department”のPUNPEEリミックスはどこかB級香港映画テイストのイモカッコ良さが最高! *北野

 

Hi'Spec Zama City Making 35 SUMMIT(2016)

SIMI LABの寡黙(?)なDJ/トラックメイカーがビート・アルバム『TiLL』を経て放ったプロデュース・アルバム。インストも交えつつ半数以上の曲にラッパーを迎え、なかでもABCとの“BUG”は独特のリズム・ワークが肉体性を伴って弾ける圧巻の出来だ。OMSBやRIKKIの他、B.I.G. JOEやCampanellaらが参加。 *出嶌

 

C.O.S.A.,KID FRESINO Somewhere SUMMIT(2016)

以前から共演歴のあった両名のタッグ作は、jjjやRamzaら双方の人脈が援護して対照的な硬軟のフロウが絶妙に絡む名品に仕上がった。OMSB製のゴツいビートに震える“KDFS × COSA”、PUNPEEが滑らかなフックで哀感を加味したC.O.S.A.自作トラックの“Close to you”も収録。コトリンゴの参加もあり。 *北野

 

TWINKLE+ JAPANESE YEDO MONKEY SUMMIT(2017)

かつてDEV LARGE周辺で鳴らした洛陽船のMCによるまさかのアルバム。HELL RAISER CARTELの再集結曲など昔馴染みとの再会が多く用意される一方、SUMMITクルーの助太刀もあって、主役の江戸っ子気質なべらんめえフロウは往時を凌ぐ快調ぶり! 恩人のD.Lに向けた“Ultra Man+”にはただただ痺れる。 *北野

 


Reaching the SUMMIT

★Pt.1 SUMMIT『Theme Songs』
★Pt.2 VaVa『low mind boi』
★Pt.3 C.O.S.A.『Girl Queen』