曲作りやプロデュース、エンジニアリング、マスタリングなどの行程をすべて一人でこなす、完全なセルフ・メイド・スタイルでキャリアを築いてきたラス。ニュージャージーで生まれた後に家族で引っ越しを繰り返し、ジョージアに腰を落ち着けてから本格的にラップ活動を開始し、これまでにインディーながらおよそ10作ものミックステープ、そして250にも及ぶ楽曲を発表してきた。このメジャー流通作は、そんなラスのナードな多才っぷりがよく反映されており、豊かなライミング・スキルはケンドリック・ラマーやJ・コールと並べても遜色がないほど。“What They Want”のようなタイトなラップはもちろん、“Losin Controll”のようなR&Bチューンもしっかり乗りこなす異例の新人だ。