近頃は政治的な言動が目立っていたこともあって、3年ぶりのアルバムもコンシャスな内容かな?と思いきや、今回も基本はがっつりエンターテインしてます。ローランド・クラーク使いのディープ・ハウスではニッキー・ミナージュの援護を受けて不仲のテイラー・スウィフトに勝利宣言していたり、ピュリティ・リング製のバラードでは(元カレである)ジョン・メイヤー“Still Feel Like Your Man”へのアンサー的な含みを持たせたり、そのサーヴィス精神は過剰とも言えるほど。一方、スキップ・マーリーとのレゲエ・ディスコはもちろん、ミーゴス客演曲でもほんのりダンスホールの匂いを漂わせ、昨年から続くカリビアンな流行を押さえることも忘れていません。で、何が良いって、そうした刺激的な歌詞やトレンド感のある音を、カリフォルニア・ガールらしくカラッと開放的な歌で聴かせてくれるところ。ポップスは楽しくてナンボ!みたいな姿勢が伝わってきて、デビュー時から変わらない魅力を今回もまざまざと目撃させられました。