フランク・シナトラとアントニオ・カルロス・ジョビンの歴史的コラボ盤が誕生して50年、両人を心の師と仰ぐピザレリの新作は、その美しき名品にオマージュを捧げた一枚だ。ウォーム&テンダーなギターもさることながら、ときおり少年っぽさも浮かぶ歌が魅力的で、大半の曲をデュエットしたダニエル・ジョビンと醸し出す親密な空気も極上の心地良さ。マイケル・フランクス“Antonio's Song”のカヴァーも粋の塊。