ウォー・オン・ドラッグスのベーシストによるソロ・ユニットの3作目は、まるでビーチ・ボーイズのスピリチュアルな名盤『Surf's Up』を、今様のドリーム・ポップにアダプトしたかのような仕上がり。メランコリックにたゆたう各楽器の響きと、何層にも折り重なった歌声やコーラスが共鳴し、蕩けんばかりの夢幻的な音世界が広がっていく。夕暮れの海辺に打ち寄せる波にも似た、静かに眩いメロウ・サイケデリア。