FatCat Recordsからリリースされていたインディーズ時代の作品が、次々とドイツ・グラモフォンからメジャー発売されている。この『Infra』はそのインディーズ時代の最後を飾る、英国ロイヤル・バレエ団のために創作された2010年発表のバレエ音楽。実際にバレエで使われた8曲の《Infra》と、バレエ後に創作された5曲の《Joruney》から成る。ピアノと弦楽五重奏、エレクトロニクスを駆使し、地下(→“Infra”structure)をテーマとした玄妙なる響き。深く深く音が寄り添ってくるこの感覚はやはり初期作品とはいえマックスの音である。ボーナストラックには1分間の甘美な音《Sub Piano》も収録。