記念すべきコンサートの熱狂を高音質で

 そして、メドレーも入れれば24曲という新旧織り交ぜたデラックスなセット・リストは坂東慧の考案によるもの。

坂東「前回の30周年ツアーやこのイヴェントの前のツアーともなるべく曲がカブらないように選びました。一見大変そうですが、全体の曲数が多いので意外と選ぶのは楽なんです(笑)」

安藤「彼はドラマー目線のフラットな立場で選びますから、僕や伊東さんが今まで避けて逃げてきたような曲も平気で選ぶんですよ。わぁ〜、この曲で来たか〜みたいなね(笑)。今回、初期の曲はより当時の雰囲気を出すためにギブソンES-335をクリーンなサウンドで弾いていますからお楽しみに!」

 今回特筆すべきは、21台のHDカメラと本邦初ともいえる96k・24bitシステムにて96ch録音という大規模&高音質な収録。これによって、この歴史的イベントの興奮、熱狂、感動を余すところなく再現している。

伊東「やはり映像だと、音だけでは伝わらないものが明解に見えてくるよね。演奏している姿にはリアリティーを感じるし、躍動感がある。でもカット割りが多すぎて映像監督はたいへんだったんじゃないかな。それにしても、もの凄い規模で収録したもんだね。だって、終わってからホールの撤収時間に間に合わなかったくらいなんだから(笑)」

 なお、本作品にはコンサート本編以外に、Disc 3には現メンバーへの濃密なインタヴューを基に構成された35周年イヤーのドキュメント映像も収録されている。

伊東「メンバーそれぞれのコメントもあるし、オフショットの映像も含めてみんなの人となりを楽しんでください(笑)。チキンジョージでのコスプレしながらのライヴ映像も収録されてるしね。俺としては出来ればあの映像は観られたくないんだけどね(笑)」