英語、フランス語、ポルトガル語を駆使しながら、コスモポリタン的な活動を続ける〈ジャズ・ソングバード〉ステイシー・ケント。スタンダードの名曲を心地よいジャズ・ボッサ・サウンドで仕上げた前作『Tenderly』も非常に素晴らしかったが、本作では本人の長年の夢であったというオーケストラとの共演が実現。アントニオ・カルロス・ジョビンやセルジュ・ゲンスブールなどの名曲を取り上げ、美しいストリングスをバックに持ち前のキュートな歌声を聴かせる。クリアで奥行きのある音作りで、美しく広がるオーケストラのサウンドと、彼女ののびやかな歌声にいつまでも浸っていたくなる。