アフロビート・ドラマーの巨匠、トニー・アレンのアルバムが、ジャズの名門ブルーノートからリリース。一件異色に見えるこの組み合わせだが、アート・ブレイキーやマックス・ローチなどのモダン・ジャズ・ドラマーの巨匠たちを聴いて育ったアレンにとっては必然と言える。本人もベスト・アルバムだと自負する本作は、ギル・エヴァンスの影響を感じさせるホーン・アレンジや、アフリカン・マナーのリズム・ギターが、アレンのドラミングに絡みあって、極上のグルーヴを生み出している。歴史と伝統を守りながらも、常に前進し続ける名門レーベルであるブルーノートの〈今〉を表すかのような一枚だ。