アリス=紗良・オットとの協演でクラシック音楽ファンにも知られるようになったアイスランドのポスト・クラシカルコンポーザー、オーラヴル・アルナルズ。そんな彼の2007年発表のデビュー・アルバムが、自身のミックスと盟友ニルス・フラームのマスタリングによって“現在の音”となって生まれ変わった。ピアノの音色が美しく響いているかと思えば、激しくドラムが鳴り響く。最終トラックはポストロック的になり当時から彼の音楽の振れ幅が大きいことを示している。恐るべきことに10代で完成させたというこの作品は、正に彼の原点なのである。本人によるライナーノーツやアートワークなど内容も充実している。