ベリオに師事し、武満とも縁の深いオランダを代表する作曲家、ルイ・アンドリーセン。セリーやミニマルといった現代音楽の語法のみならず、エレキギターを用いる等ジャズ~ポピュラーまで様々な音楽を自由に音楽に昇華させて来た。本作は8作目となるオペラ作品で、ドイツ出身の学者キルヒャーが自分の人生、信仰を見つめ直しそこから世界に向けて模索、探求を深めていくストーリー。微分音の揺らぎ~ミニマルに交錯する音の綾に不協和音がぶつかっていく。60年代より活動を共にして来たアンドリーセンの最高の理解者、ラインベルト・デ・レーウが指揮を務めた初演時の音源。